2012-13冬の18きっぷの旅 〜その3〜

“冬の18”旅も後半戦へと突入。
今回は北近畿タンゴ鉄道を訪問する旅です。

「ながら」のない時期は・・・・・・

2013年1月6日(日曜日)〜1月7日(月曜日)

この日は午後に仕事を終えた後、支度をして夕方から出陣。
18きっぷの時期に西へと向かう場合には、東京〜大垣間を運航している「ムーンライトながら」という便利な列車があるのですが、この日は残念ながら設定はなし。
こうなりますと、途中のどこかで一夜を明かす事になります。
幸いにも(?)沼津駅前にネットカフェがあるのを知っていましたので、まずは沼津に出て一休みし、始発に乗車して西へと向かう作戦を取りました。

しかし北関東から沼津に出るにしても、結構な運賃がかかってしまいますので、ここは乗り継ぎを工夫しての節約です。

まずは自宅から両毛線の小俣駅へ出て駅の駐車場に停め(1日料金300円)、日数分の料金を支払い駐車。
小俣駅から小山行列車に乗り、足利駅で下車(190円)。
足利駅から東武足利市駅まで徒歩(約15分強)、足利市駅から北千住駅まで普通電車と急行電車を乗り継ぐ(860円)。
北千住駅から代々木上原駅まではメトロ千代田線(230円)、代々木上原駅から小田原駅までは小田急で(800円)。
小田原駅からは23時54分発の東海道線339Mに乗車。
この列車は根府川駅で日付をまたぐので小田原から根府川までの切符(190円)で乗り、根府川からは18きっぷを利用。

乗り継ぎに回数と時間こそかかってしまいますが、時間さえ読めてしまえばどうという事はありませんし、何より2000円ちょっとの運賃で済みます(JRのみの場合だと、この運賃で山手線内駅まで出てこれるかどうか)ので、この“節約術”は大きい、と個人的に思っております。


さて沼津にて一夜を明かした後、5時始発の東海道線始発に乗車して西へと向かいます。
乗り継ぎは以下の通り。

 東海道線普通 723M 沼津5:00→静岡5:51
 東海道線普通 131F 静岡5:53→豊橋7:40
 東海道線特快 2113F 豊橋8:02→大垣9:34
 東海道線(琵琶湖・京都線)新快速 3443M 米原10:20→大阪11:45

大阪駅構内のコンビニで昼食を購入、すぐさま福知山線宝塚線)の快速に乗り、篠山口駅で乗り継いで福知山駅に到着。

この駅は数年前に高架化されており、すっかり様相が変わってしまいました。

タンゴ鉄道初乗車

福知山からは今日のお目当て、北近畿タンゴ鉄道に乗車します。

窓口にてフリー切符の一つである「ローカルフリー1回だけ特急」を購入しホームへ。
文字通り、フリー切符に特急列車乗車が1回だけ利用可能な効力が付いております。1500円也。

ホームで待ち受けていたのは14:49発の「大江山悠々号」でした。

車内の様子。転換クロスシート車です。

この「大江山悠々号」ですが、大江山に近づきますと一旦停車しまして、大江山の眺望を車窓から楽しむ事ができます、
大江山麓に見える鳥居は皇大神社

やがて列車は宮津駅に到着。ここで天橋立方面の列車に乗り換えます。
丁度高校生の帰宅時間に当たりましたので、ホームにはかなりの数の学生がいます。

宮津15:48発の網野行き列車に乗車。
車窓から天橋立方向を望みます。

途中の駅で「ヤマト」のラッピング車とすれ違いました。

16:50、終点の網野駅に到着。
17分ほど待って、特急「はしだて8号」に乗車します。

やってきた「はしだて8号」は、タンゴディスカバリー車(KTR8000形)の2両編成でした。

特急に乗り込みますと車掌さんがやってきまして、検札の際フリー切符にに列車番号(5088D)を記入していきました。

さてこの北近畿タンゴ鉄道
大阪から2時間程度で行ける場所にあり、天橋立という著名な観光地を通る鉄道路線でありますが、赤字額を多く抱えている(平成23年度の経常損失は7億7586万円)など、状況は非常に厳しいと言えます。
先般も、今年3月のダイヤ改正での特急列車の大幅見直し(一部特急の快速化)や企画乗車券の整理(今回のエントリーで取り上げた「ローカルフリー1回だけ特急」も整理対象となっている)が報じられるなど、明るい材料が出ないのが実情です。
京阪神地区と北丹地区間との輸送においては、高速バスが強力なライバルとして立ちはだかっている影響も否定できません。
しかしながら「大江山悠々号」の他に、海沿いの眺望の良い所で徐行運転したり一旦停車したりするサービスを「タンゴ悠々号」「タンゴ浪漫号」で行っているなど、“鉄道ならではのサービス”を提供したりするなどしています。
そして春からは水戸岡鋭治氏デザインによる観光列車(丹後あかまつ・あおまつ号)が運行を開始。
赤字額を少しでも改善しようとする意気込みと想いが、今度の観光列車に表れているように映るような気がしてならないのです。
“茨の道”は長く険しいものと思われますが、そんな中でも“鉄道only”のサービスを追求していってほしい・・・・・・とエールを送りたいと思います。


福知山に戻った後、JR西日本の新型特急(287系)で福知山駅から篠山口駅まで『ワープ』。
そして篠山口から大阪を経由して、関西空港へと向かいました・・・・・・・・


その4に続く)