【がんばろう泰国】タイ珍道中その6 〜チェンマイから夜行列車に乗る(後編)〜


タイ旅行記の6回目。引き続きバンコク行きの夜行列車ネタです。

前回のあらすじ
 古都チェンマイを観光した後、かねてから念願であった元JRの車両を使用した夜行寝台列車(14レ)に乗車。
 車内でビールをひっかけつつ(笑)、最早日本国内でも味わえにくくなった寝台列車の旅を満喫。
 さて列車は一路バンコクへ・・・・・・この先一体どんな事が待ち受けるのだろうか?

2月28日 特急14レ車中


日が暮れる中をひた走るバンコク行きの寝台列車
やがてとある駅に到着、そこでフランス人観光客の一団が乗り込んできて、それまでガラガラだった車中は一気に活況を呈してきました。
列車が走り出した後、何故か観光客団体のエージェント(と思しき人)が私に声をかけてきたのです。
“Seat change ok?”
え?と思いつつも話を聞いたのですが、よくよく聞いてみるとどうやら団体客側の指定席がバラバラの状態だったので席を交換してくれないか?という申し入れだったようです。
この手の話は例えばプロ野球で全席指定の時、外野指定席なんかでよくある事なので私はすぐに理解し、快諾した上で席(この場合ベッドか)の交換に応じました。

食堂車は“国際列車”

落ち着いたところで食事にしようと思い、食堂車へ。
自分の席まで持ってきてくれる「ケータリング・サービス」もあるのですが、どうせなら車内の食事は食堂車にて楽しみたいものです。折角連結されてる訳ですし。


こちらが食堂車のメニュー。乗車時に貰えます。
食堂車に一歩入りますと・・・・・これがまたびっくり。
車内の照明は明るさを少し落とした感じ、そしてユーロビートが大音量でガンガン。
食堂と言うよりは“クラブ”の印象。そこではヨーロッパ方面から来た乗客がノリノリ。
これまで我々が認識している「食堂車」とは全く異なります。

ここでは瓶ビールとともに、豚肉のオイスターソース炒め(メニューD)を注文。なかなかのお味。

ユーロビートやディスコミュージックがガンガン流れる、まるでクラブのような食堂車。
正直のところ、最初はかなり面を喰らってしまいました。
しかししばらくすると雰囲気にも慣れてきます。旧型客車改造なので冷房なんかは付いてませんが、全開にした窓から吹き込んでくる夜風が実に心地よい。
そこで同席した、オランダから来たという若者や休憩中の列車乗務員と、簡単な英語をどうにか駆使してしばしの交流。本当に楽しいひととき。
これぞ“真の国際列車”といった感覚が、実にエキサイティング。
日本では全くといっていいほど経験できないような、貴重な体験でした。

2月29日 アユタヤからフワランポーンへ

一眠りして目が覚めたら、列車は東北本線との「三線区間」に入ってました。

並行する普通列車は既に朝の通勤ラッシュ。

田園地帯を行きます。

日がだいぶ昇って街の中へ。バンコクも近いです。

スワンナプーム空港が出来る前はここが空の玄関口だったドンムアンに到着。団体客はここで降りていきました。

市内のとある駅で。廃車体を図書館に活用したりする例は日本だけではなかったようです。

“王室専用ホーム”らしき鉄道施設。
日本で例えれば原宿〜代々木間にある「皇室専用ホーム」に相当する施設でしょうか。


ちょうど通勤時間帯、道路上は車とバスとバイクだらけ。

列車は終点に近づいてきました。沿線では何気ない朝の風景が。


そして14レは約2時間近く遅れて、終点のフワランポーン駅に到着。
この遅れについては、事前に「昨年の洪水の影響で、列車自体が遅れて運行」の情報を得ていたので、特に困ることもありませんでした。


フワランポーン駅構内。広く壮大な作り。

駅舎全体をほぼ正面から。歴史を感じさせます。

到着後、駅構内にあるシャワールームで軽く汗を流し、着替えを済ませた後次の目的地へと向かうべく、駅前のバス停へと足を運びました。

(続く)