プレイバック、クライマックス1stステージ

2012年の日本のプロ野球もレギュラーシーズンが終わり、ポストシーズンへと突入いたしました。
そのポストシーズンの先陣を切って行われた「クライマックスシリーズ・1stステージ」。
ご承知のようにパ・リーグはホークスが、セ・リーグはドラゴンズがそれぞれファイナルステージへの進出を決めました。
ではホークスの、クライマックス1stステージでの戦いぶりを振り返ってみるとしましょう。


10月13日(土) 1stステージ第1戦

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
H 0 1 1 0 0 0 0 0 0 2 7 1
L 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 5 0

〔勝〕攝津 〔S〕森福 〔負〕牧田
〔Hバッテリー〕攝津、ファルケンボーグ、森福−細川
〔Lバッテリー〕牧田−炭谷、上本

【戦評】 ※Yahoo!スポーツより引用、14日・15日分も同じ
ソフトバンクがファーストステージ初戦を制した。ソフトバンクは2回表、今宮のスクイズで先制。続く3回には内川の適時打でリードを広げた。投げては、先発・摂津が8回無失点の快投。9回には無死満塁のピンチから登板した3番手・森福が踏ん張り、辛くも逃げ切った。

初戦で早速登場した“一つ目のヤマ”、牧田投手。
対するホークスも、エース攝津を立てて勝負に挑みます。
先制のシーンですが、今宮のスクイズバントはまさに圧巻の一言。

こうして牧田に揺さぶりをかけてゲームの主導権を握ったことが、勝因の一つであると言えましょう。

最終回でファルケンボーグが無死満塁のピンチを招き、その後スイッチした森福が1失点ながらもライオンズの攻撃を振り切って、ヒヤヒヤものの勝利でありましたが、まずは大事な初戦を制しました。

10月14日(日) 1stステージ第2戦

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
H 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 7 2
L 0 0 7 1 0 0 0 0 X 8 9 1

〔勝〕岸 〔負〕武田
〔Hバッテリー〕武田、金澤、藤岡、柳瀬、岡島、岩嵜−細川、高谷
〔Lバッテリー〕岸、長田、ウィリアムス、岡本篤、涌井−炭谷

【戦評】
西武がファイナルステージ進出に逆王手をかけた。西武は3回裏、秋山、中島の連続適時打など6本の長短打を集め、一挙7点を先制する。続く4回には、中村の適時打でリードを広げた。先発・岸は6回無失点の好投。7回以降は4投手の継投で、ソフトバンク打線を零封した。

ファイナル進出に王手をかけたホークスですが、3回裏の攻防が全てとなった結果でした。
このイニングだけで被安打6、与四死球3。
しかも1イニング7得点はポストシーズンにおいての最多記録。完敗としか言いようがありません。
この日、細川がプレーに精彩を欠いていたのも痛かったです(結局5回表に代打を送られて交代)。

10月15日(月) 1stステージ第3戦

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
H 0 0 0 2 0 0 0 1 0 3 6 0
L 0 0 0 1 0 0 0 0 1 2 6 0

〔勝〕大隣 〔S〕岡島 〔負〕石井
本塁打〕L中村(4回裏ソロ)、Lオーティズ(9回裏ソロ)
〔Hバッテリー〕大隣、岩嵜、森福、岡島−細川
〔Lバッテリー〕石井、十亀、野上、岡本篤、涌井−炭谷

【戦評】
ソフトバンクがファイナルステージ進出を決めた。ソフトバンクは4回表、ペーニャの2点適時二塁打で先制。8回には内川の適時打が飛び出し、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・大隣が5回1失点と試合をつくると、その後は岩崎、森福、岡島の継投で逃げ切った。

勝てば札幌でのファイナル進出、負ければ今季終了となる第3戦目。
試合開始から終了まで、張り詰めた緊張感の中で行われた一戦。
お互いのプライドとプライドとがぶつかり合った試合。
まさに後世へと語り継がれるような名勝負となりました。

先制するはホークス、4回表1死1、2塁でチャンスを拡げると、ここまで打棒が振るわなかったペーニャが、代わったばかりの2番手十亀から2点タイムリ二塁打
するとすぐさまの4回裏、これまた打棒が振るわなかった中村がソロアーチ。
その後ライオンズ野上、ホークス岩嵜が好投を繰り広げますが、8回表に内川がタイムリー、ライオンズを突き放します。“2つ目のヤマ”野上を乗り越えた瞬間でした。

最終回となる9回表、センターを守る秋山がファインプレー2連発!

このプレーには場内から大拍手。もちろんホークスファンも秋山を称えました。
その裏、岡島が先頭打者のオーティズに被弾、3人目の打者である高山に11球粘られますが三振に斬って取り、最後はカーターをファーストゴロに打ち取ってゲームセット。

ポストシーズン独特の緊張感の中、これといったミスも見られず、両軍が持てる力を出し切った試合。
野球の凄さ、面白さが存分に凝縮されたこの一戦は、野球ファンもさることながら、野球を初めて見る方々にも感動を与えられるような、素晴らしい内容であったと思います。
試合後に両軍の応援団が、エール交換を行ったあたりもすがすがしい光景でした。

いざ札幌へ

こうして1stステージを勝ち抜いたホークスですが、まだ第一関門を突破したに過ぎません。
1日置いて17日(水)からのファイナルステージでは、札幌ドームでファイターズと対戦。
初戦でいきなり、“3つ目のヤマ”吉川が控えています。
対するは陽耀勲(ヤン・ヤオシュン)、彼が未だ経験したことのないような大舞台でどこまでやれるのかは未知数ですが、この先の戦いに繋げられるような投球内容を期待したいところです。